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高松の夜はちょっぴり寂しい

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「おかあさん、生ビールもう一杯っ!」

 高松の繁華街にあるうどん屋さん「川福本店」の「ほろ酔いセット」は、ジョッキ生ビール、タコの酢の物、塩辛、香のもの、握り寿司3カンと巻物、讃岐うどん(ぬくいんorつめたいん)がついて1500円とリーズナブル。ボクの食べる、そして呑む頃合いを女将さんがそれとなしに見ていてくれて、絶妙のタイミングで料理を順番に出してくれる。ボクは途中でおでん3つを追加し、そして生ビールを二杯おかわりした。ボクがすっかりいい気分になった頃を見計らって、最後にお目当てだったうどんを出してくれた。

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 お酒は好きだけど、なんせ強くない。生ビールをジョッキに3杯呑めば、十分に酔っぱらいになれる。この一杯を飲んだらホテルに帰って、だらしなくベッドに飛び込み、明日の朝までぐっすり眠ろう。うどんを啜りながら、そう考えた。

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 和歌山港17時発のカーフェリー「くまの」は、最大速力20ノットの速さで穏やかな紀伊水道を2時間かけて渡り、徳島港に着岸した。徳島市内には宿のあてもないし、旨い飯屋も知らない。それに明日からの仕事は瀬戸大橋のたもとにある「道の駅」の取材がスタートだから、今日のうちに高松まで行ってしまうと明日が楽だ。三重県の紀伊長島を出て、すでに200km以上を走ったボクとエレクトラグライドは、さらに50km先の高松を目指した。
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 すっかり日も暮れ、景色も楽しめそうにないので、手っ取り早く移動できる高速道路で、ボクは一気に高松まで走りきろうと思った。
 大好きな四国に上陸したというのに、こんな夜に高速道路を突っ走っていては、四国も東京も同じことだ。ボクの感覚での話だが、高速道路は全国どこを走っていても同じ景色しか見えない。そういえば5月と6月に2回続けていった沖縄でもそんなことを思った。その時も時間に追われて高速道路を使ったが、せっかく沖縄にいるというのに、高速道路を走っている間は東京にいるのと同じ感覚・においがした。サービスエリアも道路も標識も、そしてアスファルトの質みたいなものも、みんな一緒なのだ。


 高松まで走る間に、一度だけパーキングエリアで休憩をとった。あと一ヶ月で二歳になる息子と、テレビ電話をするためだ。「パパはいま四国にいて、ハーレーも自分も元気だから安心してね」と携帯電話の液晶画面の中にいる息子と妻に報告した。旅の間は、子供や妻が眠る前の時間に合わせて、できるだけテレビ電話をする。これは子供ができる前から何も変わっていない。昨年は外国への取材旅行が5回もあったので携帯電話が繋がらず、とても寂しい想いをした。

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 高速道路からの案内板で、どこをどう走ったか覚えてないが高松駅には迷わず来れた。市街地にあるビジネスホテルを探す場合は、馬鹿でかいハーレーが問題なく停められるかがポイントになる。駅前をうろつき、適当なビジネスホテルを物色する。高松も全国チェーンの大手ホテルは立体駐車場になっていて、バイクは停められそうにない。裏手に回って、小規模のビジネスホテルを当たってみると、敷地内に小さな駐車場を持つこじんまりしたホテルがあった。駐車場を覗き込むとBMWのオートバイが1台停められているし、ハーレーを停めるスペースも残っている。電光掲示板の看板には「シングル5000円」と表示されている。今夜の宿はすんなり決まった。宿を探すのは、我ながら見事なものだ。

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 シャワーを浴びると、猛烈にお腹がすいた。そして何よりも冷たいビールが飲みたい。時計は10時を回っている。不景気なのか平日だからか高松の繁華街に人はほとんどいない。開いているお店は少なく、飲食店は焼鳥屋かラーメン屋を除けばココだけだった。あとはキャバクラやスナックだけだ。
 美味しい讃岐うどんを食べたボクは酔っぱらって気分もよく、少し散歩を楽しんだ。ホテルに帰って早く寝ようと決めたはずなのに、ネオンにフラフラとひかれてしまう。酔うとボクはいつもこうだ。
 案の定、ボクは気に入った店に入り、さらにお酒を呑んだ。適当なところで切り上げ、店を出ると繁華街は静まり返り、さらに寂しい気分がした。店の前でホステスとだらしなく話をしていると、閉まったシャッターの前に座っている手相占いのおばさんと目が合った。占いのおばさんは、どういうわけかボクに微笑んだ。ボクはハッとしてボクの肩にあった女の子の手を振り払った。ボクの心は、この占い師にすべて読み解かれてしまってるのではないだろうか。恐ろしいような、情けないような気がして、その夜はこれ以上、お酒を呑むのは辞めようと思った。

高松の夜のお話でしたm(__)m

つづく

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